20秒間の楽曲を1KB以下に圧縮


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http://wiredvision.jp/news/200804/2008040721.html


趣旨要約

ロチェスター大学の研究チームが、約20秒間のクラリネットソロを1KB以下のデータに圧縮することに成功した。同じクラリネットソロを再生する標準的な『MP3』ファイルと比べて、サイズがおよそ1000分の1になっている。この圧縮を成し遂げるため、ロチェスター大学の研究チームは、クラリネット自体をモデル化した。つまり基本的には、クラリネットの演奏から細かくサンプリングしてデジタル化するのではなく、音のさまざまな側面を複製している。この結果できあがったファイルは、音声素材を全部含みながら、容量が1KB以下しかない。ちなみに『MIDI』ファイルの場合、同じクラリネットソロは容量がおよそ32KBになる。Mark Bocko教授(電気、コンピューター工学)は、「本質的には、ヒューマンスケールの音楽再生システム」だと話している。「人間が舌、息、指を限られたスピードで操作できているのだから、理屈の上では、本来CDのように1秒間に何万回も音を計算する必要はないはずなのだ」


プレスリリースによると、フィンガリングやマウスピースの圧力など、クラリネットや奏者の「物理的なモデル」をコンピューター上に構築。このモデルの上で「再生」を行なうという。現在は楽器単体を扱うことしかできないが、複数の楽器からなる楽曲を分析する方法も開発しているという。この技術は、いずれ人間の声のモデル作成に利用され、音声エンジンを組み込む効率的な方法として、機器メーカーに利用されるようになるかもしれない。音声再生の効率性が飛躍的に伸びれば、ワイヤレス通信からしゃべるオモチャまで、潜在的な用途は無数にある。

早い話がボーカロイドの楽器版みたいなものか…